下水道施設における電力消費はポンプや送風機が多くを占めています。容量の大きな高圧電動機を可変速化し適正流量または適正風量にコントロールすることで大幅な省エネ効果が得られます。
直接高圧形インバータであるＴＨＹＦＲＥＣ ＶＴ７３０Ｓは高効率・高力率を実現すると共に、多相整流により電源高調波を大幅に低減しています。また、高圧誘導電動機（高圧ＩＭ）に加え永久磁石式高圧同期電動機（高圧ＰＭ）にも適用できるため、ポンプや送風機の更なる効率向上や省エネの実現を強力にサポートします。

１．高効率・高力率　　直接高圧形インバータ方式の採用により業界最高水準となるインバータ総合効率９７%以上、電源力率0.95を確保できます。
２．省エネルギー　　　ポンプ、送風機などの２乗低減トルク負荷をインバータで可変速運転することにより、大幅な省エネを実現します。また、高効率運転機能により、軽負荷時にはモータ無負荷損失を低減させ、総合効率を向上します。
３．高調波低減　　　　高調波対策に絶大な効果あり、国内外でニーズの多い３６整流相当（６ＫＶ系）に標準対応し、外部の高調波対策なしで経済産業省高調波ガイドラインやＩＥＥＥ５１９－１９９２をクリアできます。
４．その他　　　　　　復旧支援機能、伝送機能の標準装備、標準で海外規格（ＩＥＣ、ＲＯＨＳ指令など）対応などの特長があります。

一般的な２乗低減トルク負荷であるポンプ、送風機などのほか定トルク負荷である撹拌機などにも適用可能です。標準負荷（過負荷耐量１２０%－１分）における適用電動機容量は、
●３ｋＶ系：２３５～１２５０ｋＷ
●６ｋＶ系：３３０～２５００ｋＷ
です。

セル多重方式の直接高圧形インバータは２００５年から発売をし、国内外で順調に稼働中です。

入力変圧器と３ｋＶ系は９個、６ｋＶ系は１８個の単相出力　　インバータで構成されています。（図１）

インバータ単独での運転のほか、商用バイパス回路を設けることで、モータ駆動電源の二重化や商用電源による運転に対応できます。
また、商用同期切り替え機能により、運転中のモータをインバータ商用電源、商用電源からインバータへとショックレスで切り替え可能です。これにより、始動用インバータに使用して電源容量を低減したり、多数台モータとの組合せによる台数・速度制御も可能です。（図２）

１．表示機能
　操作性に富んだオペレーションパネルを採用しています。
２．保守性
　汎用ノートパソコンを使用した保全ツールによりインバータパラメータの管理や運転データのトレンド表示が可能です。また、稼働時間、保守部品交換時期などの保守用情報の蓄積、表示により、保守性を向上しています。
３．復旧支援機能
　運転データトレースバックや故障診断などの復旧支援機能を搭載し、万が一の際に復旧時間の短縮を支援します。
４．伝送機能
　液晶パネルおよび保全ツール用にＲＳ－４８５／４４２シリアル伝送機能を標準装備しています。このインターフェースを使用して上位コンピュータと接続可能です。
　また、業界標準ＰＲＯＦＩＢＵＳ－ＤＰおよび当社フィールドネットワークのＩＯリンクⅡ光、ＩＯリンクⅡメタルに対応しています。
５．リモート監視
　リモート監視用として、ＷｅｂサーバユニットとＥｔｈｅｒｎｅｔインターフェースを用意しています。遠隔地のパソコンから、インバータのパラメータや運転データ、運転トレースバックデータの参照および電子メールによる故障通知が可能です。
　また、リモート監視を使用したカスタマーサポートで年中無休、２４時間体制で障害対応します。

　※Ｅｔｈｅｒｎｅｔは富士ゼロックス（株）の登録商標です。

問合せ先
水インフラシステム事業部　営業部
TEL : 03-6420-7320　 FAX : 03-5745-3046